ラベルシステム管理
ラッシュジャパンがBarTenderを活用して複雑さを軽減し、効率的なラベリングを実現
Region
Global
Use Case
小売
Company Size
Enterprise
課題
- ラッシュでは2つの異なるラベリングソフトウェア製品を使用していたため、システムの非効率性と複雑性が生じていた
- 品目マスターファイルへの接続プロセスには、ヒューマンエラーの可能性があった
- 2つのラベリングソフト製品の機能や操作性が異なり、構成変更の柔軟性に欠けていた
結果
- Drivers by Seagull™でプリンターとラベリングソフトウェアを統合し、生産と管理の効率が向上
- 冗長なフォーマットを削減
- ラベルのデザインと編集に最適な柔軟性を新たに追加
- 新しい環境でのラベリング自動化の導入の準備が整い、コストと労力の削減を実現
BarTenderとラッシュジャパンは多言語のラベルフォーマットを簡素化し、異なるプリンターブランドのドライバーを統合して生産性を40%向上させ、IT作業負荷を削減します。
化粧品メーカーであるラッシュは、純粋な天然素材を使い、ハンドメイドのフレグランス製品を製造しています。同社は、化粧品業界で一般的な動物実験に反対するなど、環境・社会問題への積極的な取り組みで消費者に広く知られています。
ラッシュジャパンは神奈川県に本社を置いており、そこで製造された製品は、日本をはじめとするアジア地域で販売されています。
同社は最近、生産ラインにBarTender®を導入しました。将来の自動化の基礎を築くために、すべてのプロセスは徐々に新しい環境へと統合されます。レガシーシステムからの移行を進める一方、現在、全製品ラベルの約40%はBarTenderで印刷されています。
課題
統合されていないラベリングソフトウェアによって業務が非効率的かつ複雑に
1994年に英国で創業して以来、ラッシュは新鮮な原料のみを使用し、ハンドメイドのフレグランス製品を製造することにこだわってきました。環境にやさしく、動物実験の不実施を厳守する同社は、消費者の幅広い支持と認知を獲得し、その後、世界的な大手化粧品ブランドに成長しました。現在、ラッシュは日本国内に84店舗を展開しており(2019年7月現在)、販売される製品のほとんどは神奈川県の愛川町工場で生産されています。
クリスマスシーズンのピーク時の需要に対応するために、製品は夏の間に作られます。神奈川工場からは毎日何万もの製品が出荷されています。製品ラベリングの管理の難しさにより、問題が発生しました。
ラッシュのラベル部門で業務管理を担当するAya Ikeda氏は「当社の製品には、製品名や原材料名などの製品ラベルに加え、製造ラインの責任者名などを記載した『セントラルキッチン』ラベルも印刷する必要があります」と語りました。「近年、製品の輸出先が増えるにつれて、ラベルのフォーマットも拡大しています。例えば、現在、日本語、英語、タイ語、韓国語などのラベリングフォーマットがあり、合計130種類以上になります。ラベルファイルの管理は複雑になっています。」
ラベルの印刷を担当する生産ラインには、2つのメーカー製のプリンターが合計12台導入されています。この2つのブランドのソフトウェアアプリケーションは操作方法が異なるため、ラベルの制作手順は非常に複雑でした。プロセスの統合と標準化の最適化は喫緊の課題であり、ビジネスに影響を及ぼし、迅速な解決が求められていました。品川支社でITビジネスアプリケーションのスーパーバイザーを務めるAhmed Onic氏は、この問題について自身の経験を語りました。
「生産チームは、プロセスの統合に加え、直面している他の問題に対するITソリューションも求めていました。例えば、ラベルプリンターが事務所のコンピューターを使って柔軟にラベルを印刷できる機能などです。もうひとつの問題は、ERPシステムの品目マスターファイルに接続して同期させ、必要な情報を取得し、ラベルを作成する前にデータを処理するために、手作業が必要なことです。」
解決策
BarTenderがラッシュのラベリング業務を統合
ラッシュはBarTenderの使用経験が豊富です。同社の英国拠点は5年以上前にBarTenderをラベリング業務に導入していました。ラッシュのコーポレートチームはSeagull Scientificに連絡を取り、BarTenderの導入経験が豊富な、日本でのBarTenderパートナーである山京インテック株式会社との協業を勧められました。神奈川工場からは毎日何万もの製品が出荷されています。製品ラベリングの管理の難しさにより、問題が発生しました。
「最も重要な違いは、複数のプリンターをサポートするDrivers by Seagull™の使用です。これはラベリングソフトウェアの操作プロセスを効果的に統合するのに役立ちます。また、ラベリングと品目マスターファイルの連携を自動化して、CSVファイル出力などの手作業をなくすこともご提案いただきました。これが当社がBarTenderを導入した主な理由です」とIkeda氏。
2018年春、ラッシュはBarTenderを業務に導入する最終決定を下しました。最初のステップとして、新しいラベリング生産プロセスとフォーマットを開発し、2019年3月から段階的アプローチでさまざまな生産施設に導入しました。
メリット
BarTenderの簡単で直感的な操作は、生産性の向上に貢献します。
新しく開発されたラベル出力プロセスでは、BarTenderのDrivers by Seagull™を使用して、異なるプリンターブランドのドライバーを共通の共有環境に統合します。つまり、現場の作業員がどのプリンターを使っても、同じ一貫した操作方法でラベルを印刷できます。
「現在、私たちが印刷するラベルの約40%がBarTenderを使っています。前のラベリングソフトに比べ、BarTenderのインターフェイスはよりシンプルで直感的で、編集操作の柔軟性は従来よりも大幅に向上しています。オペレーターがBarTenderの機能に慣れたら、管理するラベルフォーマットの数を大幅に削減できます。生産ラインでは、BarTenderがPCにインストールされていれば、どこからでも一貫したフォーマットでラベルの修正や印刷ができます。これは私たちにとっては大きな変化で、生産効率が向上しました」とIkeda氏は付け加えました。
このような環境の変化は、IT部門の負担にも好影響を与えます。Ahmed氏は、「ラベリングソフトウェアの統合は、テクニカルサポートにプラスの効果をもたらす」と考えています。「以前はハードウェアが故障した場合、さまざまなプリンターメーカーに相談しなければなりませんでしたが、その必要はなくなりました。実際、研究開発のパートナーである山京さんとコミュニケーションを取れば、ほとんどの問題を解決できます。」
ラベル出力の自動化には柔軟な生産計画が必要
ラッシュジャパンの将来の目標は、品目マスターファイル、BarTenderソフトウェア、生産ラインのコンピューターを完全に接続できる一貫したプロセスの確立です。
「私たちは、自社のラベリングソフトウェアとBarTenderの統合に成功しました。山京さんの強力なR&Dと技術サポートにより、項目マスターファイルのリンクなどの基本的な問題を解決できました。次に、ラベル編集の微調整を続ければ、すべてのプロセスの自動化は、もはや手の届かない夢ではなくなります。これは私たちの最終目標でもあります」とIkeda氏は語ります。ラッシュは2019年から複数のラベル出力ソフトの使用を中止し、全面的にBarTenderへと切り替えました。次に、段階的なラベリング自動化プロセスを導入します。この目標を達成するために、スタッフのトレーニング時間を多く必要とせず、市場の需要にも対応できる柔軟な生産計画を確立します。同社は、BarTenderへの投資から得られる利益に大きな期待を寄せています。
ラッシュはその企業理念と価値観によって多くの消費者を魅了し、長年にわたって着実に成長してきました。また、業界の優れたロールモデルにもなっています。BarTenderは今後も、ラッシュの事業価値の創造を強力にサポートしていきます。
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